玉蘊の著色図が市指定文化財に

尾道市教育委員会が31日(木)開かれ、、長江1丁目、慈観寺が所有する紙本著色桐鳳凰図と、東久保町、浄土寺が所有する紙本著色軍鶏図が市文化財に指定されました。

慈観寺 紙本著色桐鳳凰図(しほん ちゃくしょく きりほうおう ず)
縦170.8cm 横 117.5cm 天保5年(1834)頃

天保年間、飢饉に苦しむ難民救済事業として尾道の豪商、橋本竹下が慈観寺本堂の再建に着手した際に橋本竹下より正式発注を受けた平田玉蘊の手により制作奉納されたもの。本堂内陣西側の障壁画として作成し使用されたもので、襖三枚で構成され金箔を雲の表現として使用している。11.5センチ四方の金箔を使用しており、天保5年当時の日本で作られていた金箔のサイズから最高級の品で、箔の合わせも実に匠の技があると見て取れる。サイズからみても金箔が作られた年代と本図の制作年は一致すると判断できる。
襖絵三面には、大きな修復の後は見られず、正面右の経年における退色をのぞけば保存状態は非常に良好。全体に華美な装飾はせず、淡泊な表現の中にみる鳳凰の存在感は玉蘊の絵画表現におけるもっとも大切な作品として認識できる。
本作品は現代もなお、人々に愛され生き続け、人となりも語り継がれる平田玉蘊の作で価値は非常に高い。

浄土寺 紙本著色軍鶏図(しほん ちょしょく ぐんけいず)
縦141.0cm 横165.3cm 文化8年(1811)~文政3年(1820)

正方形やや横長の画面に下地を金の箔とし、中央に安定感のある岩を配し、寒風にさらされ痩せ細り疲れ果てた容姿の軍鶏を配している。画面右側に竹を描き、その竹のしなり具合から更にその軍鶏が風上に向かい何とか立っていられる構図。大胆に空間を取り、主たる軍鶏に視覚を集める技法は、当時、制作者である平田玉蘊自身が生きた背景を物語るには十分な世界観を表現している。
箔の大きさは慈観寺の桐鳳凰像とほぼ同形の11センチ。全体的な構図には力があり、軍鶏の足の運び胸元の毛・体型のバランスと質感表現における力は十分に見て取れる。本図の伝来は確認できず、文化財保護委員、池田明子・著の「頼山陽と平田玉蘊」執筆時における研究説を主として考えるに、文化8年(1811)~文政3年(1820)ごろ(玉蘊34歳)に描かれ、その後奉納されたと推測される。
玉蘊最盛期の優品と評され、衝立の裏面には四条派の祖である松村呉春の絵が合装されている。特徴として伊藤若沖の影響が強く見て取れ、写意を重んずる作品として十分なものがあると判断できる。

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